目次
コンサートの質を下げてるのはMCだった!
こんにちは。テノール歌手・ボイストレーナーの岩井翔平です。
前編のブログで
- 9割良くても、1割の良くないことが全体の印象を台無しにする
- 日常会話がアドリブだからといって、MCトークもアドリブでなんとかなると思っちゃダメ!
- 演奏家は演奏はプロでも、トークは素人。ならば素人のトークを磨くべき
こういった内容をお話しさせていただきました。
まだお読みでない方はぜひPart1も併せてお読みください
MCをする本当の目的
思考停止で「MCはやるもの」と思っていませんか?
- 「コンサートではMCをするもの」
- 「みんなやっているから」
- 「演奏の合間に休憩もかねて」
このように、思考停止で「MCはやるもの」と思っていませんか?
(MCが全くないコンサートもありますが、今回は置いておきましょう。)
しかし、このような、なんとなくの状態でMCで喋っていて、偶然お客様が楽しめるかというと厳しいのではないでしょうか?
元々の話し上手で一見笑いを取れたりしていても、話のプロに言わせると、出来ているようで出来ていないそうです。
MCの2つの目標
MCの目標は、人それぞれだと思いますが、今回2つに定義にしてみました。
1.お客様に次演奏する曲をより深く楽しめるようにする
特に曲解説のMCでは、「曲に関することを全て説明しないといけない!」と思ってしまう方がいます。
無駄な詳しさは、かえって伝えたいことがぼやけてしまう可能性があります。
そもそも、授業ではないので、多くのお客様は次演奏する曲の詳細な説明を求めていません。
なんとなく、話さなきゃいけない!と思っていることは、本当にお客様が聞きたい話なのか?を疑ってみましょう。
オペラを歌うとき、あらすじ・登場人物紹介は必須ではない
よくあるのが、オペラの一場面を歌う時の解説が無駄に詳しいパターンです。
【NGパターン】
「このオペラの作曲家は〇〇で、初演された年は18XX年で、初演されたときは大不評だったそうです。登場人物を1人ずつ紹介すると〜〜〜。このオペラのあらすじは〜〜〜。そしてこの曲がどういう場面かというと〜〜〜。」
と、特にオペラは普通の曲解説よりも情報を全部喋ってしまいがちです。
お客様がそのMCを聞いて
「事前にあのMCがあったから、より楽しめた!」
と思ってもらえるのを目標にすれば、不必要に詳しいMCを回避出来ます。
例えばこのような感じです
【良い例】
「この曲は、男性側が片思いしているが、女性は彼に全く興味がない、という場面です。物語の最後に2人結ばれますが、この時はまだ2人ともそんな結末を想像すらしていません。ですが実は、すでにこの曲の中に最後恋が結ばれる伏線がピアノのメロディー中に隠されているんです。歌もですが、ピアノも聴きながらお楽しみください」
このように、実はオペラ全体のあらすじ、登場人物を詳しく説明しなくても通じることが多いです。
2.演奏スキルだけでなく、あなたというパーソナルの魅力を伝える
やはりお客様は、演奏者がどういう人なのか非常に興味があります。
演奏だけでは伝わりきらない、音楽家として、人としての魅力でファンになっていただくことも大切です。
このシリーズが好評であれば、こちらについても詳しく紹介します。
まずは、2つの目標の1つ目、「お客様に次演奏する曲をより楽しんでもらう」ためにどうしたらいいか、次の部分からお話ししていきます。
「それではお聴きください」で本当に心から聴いてもらえてるのか?
お客さんの体はそこにあっても、心がそこにあるとは限らない
それは「お客様に次の曲をあなたの生演奏で聞くメリットを提示する」ことです。
少し悪い言い方ですが、私たち音楽家は、お客様を会場の客席に拘束している状態です。
途中で帰ることも可能ですが、それが出来る人は多くありません。
そこにお客様がいてくださるからと言って、心が本当にそこにいてくださっているかは分かりません。
現時点でお客様は次の曲を全く知らず、全く興味がないという前提で話す
あなたは、曲名を見ただけで「早く聴きたい!」と思うことってどれくらいありますか?
推しのバンドのライブであれば、イントロを聴いただけでキャー!となりますが、それは例外とします。
ましてや、全く知らない曲が次プログラムに書かれていれば、聴いてみたいと思う可能性はほぼゼロ。
なので「お客様は次の曲を聴きたいと全く思っていない」と前提を置き、それをどう話したら聴きたい!になるのか?と考えてみましょう。
必要なのは「情報のアナウンス」ではなく「セールストーク」だった
ここまでお話したことを、電気屋さんでの店員さんで例えてみましょう!
電気屋さんの店員に例えると、
【セールスが下手な店員】
まだそのパソコンを欲しいと思っていないお客さんに、細かいパソコンのスペックをいきなり説明してしまう。
まだ、パソコンを買おうかどうか悩んでいる人にいきなり、
「重さが◯◯グラムで、メモリは8GBで、画面の画質はこれくらいで…と語ってしまうパターンです。
【セールスが上手い店員】
このパソコンを買うと、どんなことが出来るようになり、お客様の生活がどう便利になるかを想像させる。
例えば
「このノートパソコンは〇〇グラム、非常に軽いです!
スマホと比べても〇〇グラムしか違わないので、スマホを持ち歩くような感覚で気軽に持ち運べます。
お客様はブログを書くとのことですが、これさえあればスキマ時間に作業ができるようになります!」
決していきなり細かい解説に入ってはいけない、という訳ではないのがわかると思います。
この2つのトークの違いは
です。
お客様はコンサート全体に対してチケット代を払っていますが、
もしあなたのコンサートが1曲ずつ、バラ売りだったとしたら、次の1曲にお金を払ってくれるか?
こんなふうに考えてみるといいかも知れません。
Part3では、お客様と曲を結びつける5つの話題を紹介
それでは具体的に、次回は、どんな話題をすればお客様とその曲を結びつけることができるのか紹介します。
こちらもかなり濃い内容になりましたので、ぜひ何度も読み直すつもりでお読みください!
なぜMCを話すのか?を明確にし、コンサートでよりお客様を惹きつけよう!
運動初心者がジムに通う感覚で、初心者から通えるボイトレ
いかがでしたか?少しでもお役に立てれたら幸いです
当サロンでは、体験レッスンを実施しています。初心者の方からプロ歌手まで、幅広くレッスンに通っています。
よく「ボイトレはプロを目指す人が通うイメージ」と言われます。
しかし、ジムにはボディービルダーだけでなく、一般の方も多く通っているように、ボイトレも気軽に通う場所であって欲しいと願っています。
外見ほど気を遣っている人が少ないからこそ、一歩リードできる
声は、磨けば一生使えるもの。外見と同じくらい、相手からの印象に関わります。
外見に気を遣っている人は多いですが、声に気を遣っている人はまだ少ないです。
だから声を磨くだけで、一歩リードすることが出来ます。
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