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新しいメソッドに初挑戦!
この度、Estill Voice Training®(EVT)の公式講習会レベル1&2を修了し、参加証明書をいただくことができました。
EVTはジョー・エスティルが創設者で、ハリウッド式ボイストレーニングと並んで、世界2大ボイトレメソッドとも言われています。
また、ベルティング発声を科学的に定義づけたことや、エスティルは過去に日本の劇団四季にもレクチャーしたこともあります。
私が今年取得した2つのライセンスのVT-RVとSVCは、ハリウッド式ボイストレーニング(SLS)が中心のライセンスでした。
そもそも私はハリウッド式ボイストレーニングは、私は2019年から研究していました。
しかし、今回新たに挑戦したEVTは完全に初めて。
新しいメソッドを勉強するのはとても楽しい時間でした。
※Estill Voice Training®はメソッドではない、と本当は説明されています。今回の記事では、他のメソッドと比較してお話ししたり、皆さんに分かりやすく伝える関係でメソッドと呼ばせていただきます。
朝から夕方までの丸5日間の集中講義

今回の講習会、合計5日間、午前から夕方という長時間の講義を終えることで参加証明書を頂きました。
決して講義内容が退屈とかではなく、シンプルにスケジュールがすごくハードでした。
思えば、朝から夕方まで同じ講義を聞き続けるという経験は、大学生の頃からしていないかもしれません。
でも、それだけの情報量を浴びたので、講習会後ものすごく自分のレッスンが変わりました。
まだ「エスティルを教えられます!」と名乗ってはいけない!?

公式講習会の参加は学びの入り口
実は、今回の公式講習会に参加しただけでは、まだ資格を取得したということにはなっていません。
今回いただいたのは、公式講習会の参加証明書であり、ライセンスではありません。
エスティルはものすごくライセンスをしっかり区分してあります
公式講習会後に取得できるライセンス

公式のEVTのHPに詳細が載っていますのでこちらからもご確認ください。
※あくまで下記は私が個人的にHPの記載から解釈したもので、厳密ではない可能性があります。
公式講習会→EFP→EMT→EMCIと進んでいくそうです。
①EFP・・・このメソッドで要求される声のコントロールの実演が出来る
②EMT・・・Estill Voice Training®を教えることが出来る
③EMCI・・・Estill Voice Training®の公式講習会を開くなどのメンター、コースインストラクター
※正式なライセンスの条件や最新の試験要件については、必ずEstill Voice InternationalのCertification Manual(こちら)をご参照ください。
公式講習会は「教科書を全部授業で習い終えた状態?」
もしかしたらこの見解は間違っているかもしれませんが、
公式講習会では、学校の勉強で例えると
まだ試験は受けてないけど、教科書を全て授業で学び終えた状態
なのではないか、と私は考えています。
まだ実演することも(EFP)教えることも(EMT)出来たと認められていませんが、とりあえず一通り学んだという状況です。
Estill Voice Training®とは
こちらも詳細は公式のHPでご確認ください→こちら
科学的な理論を具体的に実践

公式講習会の内容も、このメソッドの説明というより、解剖学、音響学、音声学の入門的な内容の講義の時間もかなり多く含まれていました。
講習会の時には、多くの模型も使用されていました。
発声の個々の構造を自由にコントロールする事を勉強する

公式講習会が終わった後、EVT本部からメールが。
見ると「グッズが売っています!」というお知らせでした。
そこで、試しにこちらのポスターを買って、レッスン室に現在は飾っています。
少し見づらいですが、ポスターの左には、喉のいろんなパーツが記載されています。
このように、発声に関わるいろんな構造のコントロールを学習します。
「全ての人が美しい声を持っている」を理念としている
上記のポスターの中央にも
EVERYONE HAS A BEAUTIFUL VOICE(全ての人が美しい声を持っている)
と記載しているように、この理念をすごく重要視していると感じました。
後述しますが、私はEVTはベルティングをメインに教えているメソッドと誤解していたのですが、そういうわけではないと感じました。
創立者ジョー・エスティル
声楽家から発声研究へ
元々声楽家としてキャリアを歩み、発声の研究を始めたという方です。
私も声の勉強は声楽を始めたことがきっかけなので、もちろん雲の上の存在ですが、共鳴するものがあります。
日本のミュージカル界にも影響を与えている
劇団四季や松竹歌劇団でレクチャーをしていた経歴もあるそうです。
ミュージカルを志す生徒も多く私のレッスンに来る以上、このメソッドを学んでおきたいと強く思い、今回参加させていただきました。
ベルティング発声を科学的に定義づけた科学者
エスティルと言う言葉は知らなくてもベルティングと言う言葉は聞いたことがある方が多いかもしれません。
特にミュージカルで「この曲はベルティングの曲だ」というような言い方をすることが増えたように感じます。
公式講習会を受けて成長した3つのこと

「体系的に」学ぶことが出来た
体系的に学ばないことによる大きな誤解
私も様々なボイストレーナーと会話をしている中でエスティルの話題になることがあり、断片的に話を聞いたことがある状態でした。
特に先述もした通り、ベルティングという言葉だけがエスティルの外でも使われることが多いため、
「EVTってベルティングを教えてるメソッドなのかな?」
と漠然と思っていました。
しかし、これは例えると
アナと雪の女王を見たことがないけど、Let it goだけ知っているような状態でした。
映画自体を知らないで、あの曲だけを聴くと「ありのままで飛び出してみる!?家出の曲なのか?」といった変な解釈をしかねません。
決して「ベルティングこそ最高の発声で、それをとにかく教えてるメソッド」こういったものではないと今回感じました。
むしろ今まで研究してきたメソッドの理解が深まった

海外旅行に行くことで、日本という国を知る、そんな要領で
今まで研究してきた声楽のベルカント唱法やハリウッド式ボイストレーニングの理解が深まったと思います。
物事は比較の中で気づくことが多いと思っています。
また、ハリウッド式のことを教える時にエスティルの知識が補強してくれたり、その逆もレッスンの中で生まれています。
それに、1つのメソッドを極めるのではなく、いろんなメソッドに触れた上で客観的に声について見つめることが、発想の視野を広げ、生徒の成長を促すようにも感じました。
ベルティングという言葉をより、具体的に使えるようになった

先述のように、エスティルで学んだことのないボイストレーナーや、歌手の間でも「ベルティング」という言葉が使われることが多くなってきました。
ボイトレでは、言葉だけが一人歩きして、何が正しいものか曖昧になることが良くあります。
今回の講習に参加したことで
「少なくともエスティルではベルティングをこう考えている」を知っている状態になります。
これは生徒と接する時の説得力が全く違います。
この価値はとても大きく、特にミュージカル俳優の生徒と接する時の価値が高いと感じました。
これからも学び続けます

まずは偏見を持たずに学ぶ
岩井翔平ボイストレーニングサロンでは、
まずは偏見を持たずに学び続けることを大切にしています。
そして、学びや成長を提供する仕事である以上、自分も学び続けること、成長し続けることが重要と考えています。
もしかしたら、こういう勉強の時間をなくして、そこもレッスンの時間に充てた方が、皆さんも予約しやすいかもしれません。
しかし、長期的には私は、生徒にとっても良くないと思っています。
一貫性も大切に
また、逆に学び続けることで、教え方が毎回コロコロ変わり続けるのも良くないと思っています。
「最近自分が学んだことを生徒に試したい!」そうなるボイストレーナーも実は多いです。
しかし、今抱えている生徒の課題に一番相応しいトレーニングを提供するという目的を見失ってはいけません。
そこを見失わなければ、手段と目的が入れ替わることもないと思っています。