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後編は5つの対処法を深掘り!
あなたは自分の声が好きですか?
こんにちは!テノール歌手・ボイストレーナーの岩井翔平です。このブログでは、歌や音楽に関する情報を発信しています。
こちらは以下の記事の続きで、後編です。まだ前編をお読みでない方はこちら↓
【前編の内容】
- 多くの人は自分の声が嫌いである
- 自分の声が嫌いな理由は、聴き慣れていないから
- 「自分が聴いている自分の声」と「他人が聴いている自分の声」は違う
- 人は見慣れない自分や、聴き慣れない自分を不快に思う
後編では、5つの対処法を紹介します。
私は、島根大学教育学部と東京芸術大学で、2度大学生をしました。そのため、教えるスキルと歌の専門性を両方兼ね備えたボイストレーナーです。現在は、東京を中心に活動しています。
もしこの記事が面白いと思ったら、コンサートや体験レッスンなど是非ご検討ください、(オンラインレッスンも承っています)
自分の声が嫌い!の5つの対処法
1.そもそも「好きになろう」としなくて良い
いきなりこの見出しは、驚かれたかも知れません。しかし、一番大切なことなので、丁寧に読み進めてみてください。
「嫌いにならない方法=好きになる方法」ではありません。嫌いなものをいきなり好きになろう!というのは、ハードルが高すぎます。…と言われてもピンとこなかった方は、この問いを考えてみてください↓
- あなたは、自分の字が好きですか?
- あなたは、自分の地元が好きですか?
- あなたは、自分の部屋が好きですか?
- あなたは、自分の顔が好きですか?
人によっては「大好き」または「大嫌い」と答える質問もあったかもしれません。
しかし、中には「好きってほどじゃないけど、嫌いでもない」という問いがありませんか?目指すのはそんな感じで十分なのです。
例えるなら、痩せすぎで悩んでいる人が、いきなり力士を目指すのは辛いですよね?だから、まずは標準体重を目指せばいいのです。
前編のブログにも書いたように、自分の声(=気導音のみ)を聴き慣れている人は、ほとんどいません。だから自分の声に嫌悪感を持つのは、むしろ普通で多数派です。「私だけじゃないんだ」そう思えることが大切です。
2.自分の会話を録音してみる
ここで復習ですが「自分の声を嫌いに感じる理由」は何でしたか?
・・・そう「聞き慣れていないから」
だから単純な話、聞き慣れれば良いのです。そのために、自分の声を録音するのです。
前項目で「自分の声は嫌いじゃなくなればOK!」という話をしました。そのための方法こそ「慣れる」なのです!!
「慣れる」とは、良くも悪くも感情を失うことです。楽しいことはつまらなく感じますが、逆に退屈なことは苦じゃなくなってきます。
ひとつ衝撃的な話として、声のプロも自分の声がそんなに好きなわけではないです。実は私も、自分の声が特別好きではありません。
特に歌手は「歌は聴き慣れたけど、話し声を聴くのは気持ち悪い」という話をします。歌の録音は多く聴いているけど、会話の録音は、あまりしないからです。
「そもそも録音を聴くのが耐えられない・・・」という方は
はじめは、とにかくハードルが低いことが最優先。一言だけ「こんにちは」と言うだけの録音するなど、耐えられるところから始めていきましょう。
また、一番聴き慣れるのが大変なのが、日常の雑談やフリートークだと、私は考えています。
雑談やフリートークでの自分の声が嫌い!という場合は、声が嫌いなわけではない可能性があります。話す言葉の選び方、感情表現の仕方、口調が嫌いなど、他の要因が嫌い!という場合です。
このため、まずはニュースなど、感情表現の少ない原稿の音読から始め、小説などの朗読、言葉選びの必要な雑談・フリートーク、と進めていけば、少しずつ慣れていけるでしょう。
ここまでをまとめると
このように、話すときにあらわれる「無意識の自分」を、少しずつ増やしていくと良いでしょう。もっと挑戦したい方は、録画して、表情や姿勢もチェックすると、より自信がもてるはずです。是非挑戦してみましょう。
3.ボイストレーニングを受ける
なんと、歌のボイストレーニングで話し声が変わります。立場上ポジショントークなるのは避けられませんが。。。
あなたは、こんなことを思ったことはありませんか?
「歌が上手い人は元々の声に恵まれていて、話し声から美しい。話し声を褒められたこともない自分は、歌に向いてないんじゃないか?」
そう思った方に朗報です!
3月にこんなツイートをしたところ、結構な反響がありました↓
このように、私は親戚に驚かれるほど話し声が変わっていました。私は歌を始めるまで、話し声を人から褒められるなんてことは一度もありませんでした。しかし、歌手になってからは、初対面の人に必ずと言っていいほど、話し声を褒められるようになりました。
このように、本当に「ボイトレを受けると話し声が変わる」のです。
更に、話し声を変えたいなら、話しながら声を直すより、歌のボイストレーニングに通ったほうが早いと私は考えています。
その理由は主に3つ。
1つ目は、歌のボイストレーニングでは、最小限の労力で最大限の響きのある声を追求するからです。無駄な力の入っていない、よく響いた声が理想なのは、話し声でも全く一緒です。
2つ目は、音量、声の高さなど、話し声では「これくらいかな?」と、なんとなくでやっていることを、より「具体的に、意識して」トレーニングするからです。
例えば、声の高さなら、ちょっと高めのトーンで話してみよう!と漠然とトレーニングするよりも、鍵盤で音を当てはめてトレーニングした方が、理解しやすいのです。
3つ目は、声優やアナウンス、話し声のスクールでも、声のトレーニングとなると、鍵盤を使った発声練習をしているからです。それなら、歌のボイストレーニングで徹底的に声を磨くのは効率的だと私は考えます。
このように、歌には興味ないという方こそ、ボイストレーニングは受ける価値があります。
4.自分の声の印象を人から教えてもらう
「そんなことをしたら、自分の声を罵倒されるのでは?」
と思うと、怖くて訊けないなんて方もいるかも知れません。
そんなあなたは【あなたが思う、声が嫌いだという人を挙げてみてください】。「パッと、何人も浮かんで来る」なんてことは、ないはずです。
つまり、大半の人は、自分の声は嫌いだけど、他人の声を嫌いにはあまりならないのです。
きっと、勇気を出して打ち明ければ、高確率で「気にしすぎじゃない?」と言われるでしょう。
5.自己肯定感を見つめ直そう
根本的な原因に「自己肯定感の低さ」を抱えている方は、そちらを対処しないと自分の声を許せない、ということが考えられます。
実は、声とメンタルは密接に関係があります。だから私にとって、心理学的なことも研究対象です。自己肯定感についても、例外ではありません。
自己肯定感が低い原因は、親本人ですら覚えていないような、子供の頃に親に言われた言葉を、心の中で何度も繰り返し、自分に言い聞かせ続けていることが多いようです。
自分にとって一番の話し相手は自分だと言われています。
つまり、ちょっと周りがたまに褒めるくらいでは、変わらないことが多いようです。僕は、そういう方には本心で思ったことは何度も褒めるようにしています。
今後、ここだけ掘り下げ、別記事を上げていきます。ここでは、ひとつだけ対処法を紹介すると
声と同様、嫌いなものをいきなり好きになるのは、ハードルが高いです。だから「自分のことを嫌いな自分を許す」ことから始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
岩井翔平ボイストレーニングサロンでは、現在生徒募集中で、体験レッスンを実施しています。初心者の方からプロ志望の方まで、幅広くレッスンに通っています。
よく「ボイトレはプロを目指す人が通うイメージ」と言われます。
しかし、ジムにはボディービルダーだけでなく、一般の方も多く通っているように、ボイトレも気軽に通う場所であって欲しいと願っています。
声は、磨けば一生使えるもの。外見と同じくらい、相手からの印象に関わります。外見に気を遣っている人は多いですが、声に気を遣っている人はまだ少ないです。だから声を磨くだけで、一歩リードすることが出来ます。
初めはとても緊張すると思いますが、優しく丁寧にレッスンします。お問い合わせは下記のLINEか、お問い合わせからどうぞ!
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